日本版ISA(NISA)の注意点(2)実は債券投信も買える?

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 日本版ISA(NISA)に関する「あまり知られていない」注意点の第2回です。

→日本版ISA(NISA)の注意点(1)金融機関選び・口座開設

 今回は投資信託に関する注意点です。ISAというよりも投資信託そのものの話に近いのですが、ISAを活用する上で知っておきたい大事な点です。


■債券で運用していても株式投信?


(1)税法上の株式投信とは?

 まず、ISAの対象商品は株式と株式投資信託ですが、株式投資信託が何か、という点が重要です。下記の概要表にも入れておきましたが、株式投信というのは「税法上」の株式投信です。

 すでに投資をされている方はよくご存知の話かもしれませんが、投信の分類には2種類あります。投資信託協会の分類と、税法上の分類です。その他にも取り扱い証券会社で独自に分類していることもありますが、基本的には協会の分類と似ています。

 投資信託協会は、商品性(主な投資対象など)で分類をしています。主に株で運用していれば「株式」、不動産で運用していれば「不動産」、債券で運用していれば「債券」といった分類です。投資の初心者の方にとってもすぐにわかる分類です。

 一方、税法上は、その投信に「株に投資をしない」という規定がない限りすべて「株式投信」となります。実際には99%国債で運用されていても(株は一切組み入れていなくても)、株への投資制限を規定していない限りは株式投信に分類されます。

 ISAの対象となるのは、この「税法上」の株式投信ですので、債券だけで運用している投信も、主に不動産で運用している投信も、ISAの対象となりえます。

 したがって、取り扱い会社のサイトや目論見書の表紙に「不動産投信」「債券投信」と書かれていても、あきらめずに「税法上」の区分を確認しましょう。結論から言うと、一部を除きほとんどは株式投信と思ってよいのですが、確認は必要です。

 では、「税法上」の株式投信かどうか、どこで確認すればよいのでしょうか。

 

 

(2)目論見書は最後のページから見る

 では、税法上の株式投信というのは、どこを見ればわかるのでしょうか?残念ながら目論見書の表紙ではありません。表紙には投信の分類が書かれていますが、これは投資信託協会の分類であって税法上の分類ではありません。ですから、これで判断してはいけません。

 まず、目論見書は「最後から」見ましょう。
 ↓
 最後から2~3ページ目に「手続き・手数料等」「お申し込みメモ」というページがあります。
 ↓
 そのかなり下のほうにある「課税関係」という欄に、税法上の分類が書かれています。
 ↓
 ここに「課税上は株式投資信託として取扱われます」とあれば、それは株式投信です。

 目論見書を見る、というと大変そうですが、目論見書はほぼワンクリックで見ることができます。
 銀行や証券会社などで投信の商品のページを見ると、必ず目論見書へのリンクがありますから、これをクリックするだけで目論見書が開きます(交付目論見書と請求目論見書の2種類ある場合、交付目論見書でOK)。
 あとは、最後のページから見ていけばすぐにたどりつきます。

 ISAがスタートするにあたり、不動産投信や債券投信なら買いたいと思っていた方もいると思います。これらは株式投信じゃないから・・・とあきらめる必要はありません。

 またこうした主に債券や不動産に投資をしている「株式投信」を活用することで、幅広い商品に投資ができますので、投信の品揃えもじっくり比較しながら金融機関を選ぶとよいでしょう。

 ちなみに、株式と債券の税制が一本化される2016年から、ISAの対象に債券や債券投信も入れる方向に進んでいるようです。そうなると低リスク商品のバリエーションも広がってきますね。

 さて、「ISAと投資信託」についてはまだまだ気をつけなければならないことがあります。投信といえば値上がり益より分配金に注目が集まっていますが、ISAを活用する上で、分配金とその再投資についても注意が必要です。こちらは次回に。

→次回:年間の投資枠を使わずに分配金を再投資できる?

 

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