日本版ISA(NISA)の注意点(4)投資信託選び

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 日本版ISA(NISA)に関する「あまり知られていない」注意点の第4回です。

第1回~第3回はこちら
→日本版ISA(NISA)の注意点(1)金融機関選び・口座開設

→日本版ISA(NISA)の注意点(2)実は債券投信も買える?
→日本版ISA(NISA)の注意点(3)投資信託の分配金

 

 今回は投資信託選びに関する注意点です。NISAの開始を前に、「NISA向け投信、NISA用投信を追加しました!」などという宣伝文句をよく見かけるようになりました。
 これまで株や投信へ投資をしていなかった初心者の方がこれを見ると、「NISAを利用するなら、NISA向け投信を買わないといけない」と思ってしまうかもしれません。

 しかし、NISA向けといっているのは、特に専用の投信というわけではありません。NISAの制度を考慮して設計した商品ではありますが、NISA口座で投資しようが、課税口座で投資をしようが、投資や分配の方針を見て目的にあったものを選べばよいだけです。

 さて、そうは言っても、投信会社がわざわざNISA用と言っているにはワケがあります。前回の最後で述べたように、たとえば、NISA口座で年間の投資枠を使わずに投信の分配金を再投資に回したい場合は、「運用はうまくいっていて、かつ分配金を(あまり)出さずに再投資してくれる投信」が魅力的ということになります。NISA用の投信の中には、このような投資をしてくれるものもあり、NISA用から選べば楽に探せるというわけです。

 もちろん、すでに販売されている投信の中にも同様の商品はありますが、運用・分配方針をよく読まないと「値上がりを狙って分配金を出さずに再投資に回す」投信かどうかはわかりません。というより、このタイプの投信は、説明書を読んでもあまりよくわからないようになっています。

 なぜかというと、「分配金を出さない」という点が、税務当局から税金逃れと捉えられてしまうので、説明書に分配金は出しませんとはハッキリ書けないためです。また、分配金を出さない場合も、その期間は4~5年程度が目安という暗黙のルールもあります。

 ということで、現実問題として、すでに販売されている投信の中から「分配金を出さずに値上がり益を狙う投信」を探すのは結構大変なのです。

 一方、NISAは(元本が100万円以下であれば)分配金にかかる税金が非課税で、非課税期間が5年ですから、NISA用と銘打っていれば、分配金は出さずに再投資に回す投信だと言いやすくなることが想像されます。したがって、説明書や商品のキャッチコピーにもわかりやすくそのことが書かれています(いるはずです)。その意味で、「NISA用」というキーワードは投信選びのひとつの助けになるといえます。

 しかしながら、NISA用として販売するものは設定したばかり(またはこれから設定)で、過去の運用成績はありませんから、これまで販売された投信の中から実績を見て選びたいという人もいるでしょう。

 そこで、「分配金は再投資する値上がり益追求型」の投信を探す場合は、おおよその目安として次の点をチェックするとよいでしょう。

・分配金の頻度は年1回(多くても2回)。実際にはその頻度で分配金を出していても金額が少ないか分配金を出していない

・目論見書の【ファンドの目的】欄に 「信託財産の(中長期的な)成長を図る」とあり 「安定的な収益」や「安定的なインカムゲイン」の記述がない。あるいはその記述があった場合でも【ファンドの特色】欄に 「信託財産の十分な成長に資することに配慮し、 収益の分配を行わないことがある」 とある

 分配金の頻度や金額については、証券会社や投信比較サイトの投信検索欄ですぐ検索ができますので、ここである程度絞ってから、目論見書を確認するのが効率的です。

 

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