日本版ISA、今押さえておくべきポイント:後編

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 日本版ISAのポイントの後編です。

 参考
 →日本版ISA、今押さえておくべきポイント:前編
 →日本版ISA、外国株や海外ETFは対象?

 前編の掲載からだいぶ時間が経ったこともあり、その間にいくつか動きがありました。


 まず、現行の制度「金融機関の変更は10年間で2回しかできない」という点は、金融機関を変更できるよう改正される方向で進んでいるようです。

 そして、日本版ISAに「NISA(ニーサ)」という愛称がつきましたね。この愛称が決まったのが4/30なのですが、決まった途端に「ISA口座開設を」という金融機関からのメールが増えたような気がします。それまでは主にネット専業証券数社からでしたが、銀行も本格的に宣伝を始めたようです。

 さて、前置きが長くなりましたが、後編行きます。

 ISAの基本的なポイントについては前回書いたとおりです(下記)。

 ・非課税になる商品は株と株式投信
 ・20歳以上の人対象(日本居住)
 ・この制度はとりあえず10年間の期間限定
 ・投資元本は1年間100万円まで
 ・非課税になるのは5年間だけ、つまり全部で元本500万円まで
 ・1人1社(1口座)しか口座が開けない→4年間は会社を変えることができない

 これらの基本ポイントやQ&Aなどは、各金融機関のISAサイトをご覧いただくのがよいと思います。
 前編のリンクは、楽天証券にしましたが、今回はSBI証券にしてみました。

 →SBI証券「ISA口座(少額投資非課税口座)」

 この基本的なポイントだけ読むとわかりやすそうに思えますが、実は複雑であったり、少し細かい点も覚えておく必要があります。今回の「後編」では、少し細かいけれど今覚えておいたほうがよい点について言及しておきます。

■口座開設
・非課税口座を利用した取引ができるのは、2014/1/1以降ですが、口座開設の受付は2013/10/1に始まります。
 厳密には、金融機関が税務署へ書類の提出を行うのが10/1からなので、10/1より前に顧客からの口座開設書類を
 受け付けると思います。
 しかし、制度の開始は2014/1/1とまだ先です。1人1口座しか開設できませんし、金融機関の変更も
 当面はできませんから、慌てて口座開設をする必要はありません。

・ちなみに、2014年分の口座開設締め切りは2014年9月末です。
 毎年の口座開設期間は、前年の10/1~9/30となっています。

・ISA口座開設にあたり、「住民票の写し」が必要です。
 住民票の写しとは、役所でもらってきた紙そのもの。それをコピーしたものではありません。
 また、6ヵ月以内に発行されたものが必要ということなので、すでにある住民票を使いたいという場合は、
 送付時に住民票取得日を確認してください。

・今回取り寄せなければならない住民票は2013年1月1日現在の住所が確認できる住民票。
 もし1/2以降に引越しをしているなら前の住所の住民票が必要ということです。

■すでに投資している分は?
 前述の通り、非課税口座を利用した取引ができるのは、制度開始の2014年1月1日以降(受渡日ベース)。 
 今投資している分をISA口座に移すことはできません。

■売却すればその分の枠は空く?
 これはわかりやすいと思いますが、たとえば1年以内に「60万円分購入→売却」でも、
 60万円分の枠は空きません。1度使ってしまったらそれで終わり。この年の残りは40万円のままです。

■5年のカウントは、口座開設日や投資の開始日から行うのではない
 「5年間は非課税」の5年というのは、口座を開設した日や投資を開始した日から数えるのではなく、
 投資をした日の属する「年」から数えます。
 2014年1月に投資をしても12月に投資をしても、2014/1/1から5年間、2018/12/31までとなります。

■投資後に100万円を上回らなければ5年ではなく、最大14年非課税に
 これはまだ先の話ですし、制度の改正もあるでしょうからあまり気にしなくてよいですが、
 一応現在の制度で5年経過後は100万円以内なら6年目の非課税口座に移せるようになっているため、
 「5年で売らなきゃ」という思う必要はない、ということは覚えておくとよいでしょう。ちなみに、最大14年というのは、最初の年の2014年から数えた場合です。次の年2015年からですと最大13年、2016年からですと最大12年・・・となりますが、これは何度も言うように改正もあることでしょうから、ここまで細かく覚える必要はなく、「金額によっては5年で売らなくても済む」ことを覚えておけば十分です。

■制度は変わっていく可能性大
 何度か申し上げているように、この制度は様子を見ながら変わっていくと思います。
 対象商品や期間、商品の入れ替えや配当の再投資などに関して不便な点や複雑な点がかなりありますので、
 すべてではありませんが、それらが見直される方向に変わっていくでしょう。
 まずは、金融機関の変更が可能になる方向に動いているようですし、制度改正の動向には注意しておきましょう。


 ISAについて今押さえておくとよいポイントの後編は以上ですが、この他にもまだ複雑でわかりにくい点はありますので、それらも含め、ISAの注意点、メリット・デメリット、利用法等についてまた改めて取り上げたいと思います。

 

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